遺言は「お金持ちだけに関係があるもの」、「自分も親もまだ先の話だから関係ない」等と感じる人が
多いかもしれません。また、自分の家族や親族がもめるなんて、考えられないかもしれません。
しかし、相続財産を受け取る権利がある相続人が複数いるなら、
相続にまつわるトラブルに発展しかねません。
生前に亡くなった人の意思を口頭やメール等で聞いていても、
遺言等の法的な手順を踏んでいなかったために思わぬ争いに巻き込まれてしまうケースもあります。
当事務所では、そういった争いを避けるため「遺言のススメ」に力を入れております。
遺言書は、一般的に大きく分けて公正証書遺言(公証人作成)と自筆証書遺言(手書きで作成)が
あります。
また、自筆証書遺言は、紛失したり、相続人が遺言書を探せなかったり、あるいは改ざん、
破棄されたりする恐れがあること等から、「法務局における自筆証書遺言書保管制度」がスタート
しています。
当事務所では、依頼者のご要望・ニーズを丁寧にお聴きし、最適な方法をアドバイスしております。
遺言書とエンディングノートとの大きな違いは、法的な効力があるかどうかになります。
エンディングノートには、残念ながら法的な効力はありません。
そのためエンディングノートに財産分割の希望を書いていたとしても、
本人の意思を伝えることはできますが、相続人がその通りに実行する義務はないのです。
しかし、エンディングノートでは、葬儀やお墓に関する希望や、
自分が介護状態や延命が必要になったときのことを家族に伝えることができます。
遺言書は円滑な資産承継のためだけのツールとして、エンディングノートは
遺族が亡くなった人の“想い”を知るツールとして使いわけてもいいでしょう。
あるコロンビア大学の研究チームが、老人ホームに入居した人たちの追跡調査をしたそうです。
すると、ある人たちはとても長生きをし、ある人たちはすぐに元気を失ってしまったそうです。
元気さや、寿命や、運動習慣など、とてもポジティブな習慣を身につけた人たちと、
意気消沈してしまい、気分や健康を害してしまった人たち、何がもっとも違ったと思われますか?
実は、元気に長生きをした人たちは、「ささやかな抵抗」をしている人たちでした。
つまり、施設のルールを破ったり、勝手に支給された食事を、仲間同士で交換して自分好みに
変えたり、家具の配置を勝手に動かしたり、命令に従わなかったりした人たちだったそうです。
一つ一つの抵抗に大きな意味はないのですが、そうした「ささやかな抵抗」をしている人たちの方が
元気に長生きをしたそうです。どんな意味があると思われますか?
その研究チームは、抵抗とは自分で決断をしているということで、人は決断をすることによって、
それがたとえ利益がないものであったとしても自分の人生をコントロールしているという喜びを得る、
決断することが生命レベルに非常にポジティブな影響を与えるという研究結果を発表したそうです。
当事務所では「遺言を作成する」こともその一つだと思っています。
相続を法律に任せるのではなく、自分の意思で財産などをどうしたいか決断することが、
自分の人生をコントロールし、長生きしていく秘訣になるのではないでしょうか。
遺言書作成援助 | 55,000円~(税込) |